「42 Tokyo は、宝箱だと思った。」──大盛況の交流イベントを主催して見えたもの
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「42 Tokyo は、宝箱だと思った。」──大盛況の交流イベントを主催して見えたもの

先日、本校にて、「42 × キャリア──自分の原動力を見つける」と題したイベントが開催されました。
大盛況となったこの企画を主催したのは、コーチングを生業とする、一人の学生でした。
彼が今回初めて気づいたという 42 Tokyo の側面を、この対話でお届けします。
担当は、同じく 42 Tokyo の学生、尾上です。


── まず、自己紹介をお願いします。

公楽:公楽(こうらく)と申します。
プログラマーとして15年間勤めた後、42 Tokyo に入学して1年になります。
また、フリーランスとして、スマホアプリの開発と、「聞き屋」というオンラインコーチングを兼業しています。

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このイベントが起業のきっかけに

── イベント、大盛況でしたね。

公楽:予想以上でした。

── どんなイベントだったか、ご説明ください。

公楽:zoom を使い、まず参加者全員に、話しやすい雰囲気を作るためのポイントを共有しました。
特に聞き手に回る際、相手の話を遮ったり否定したりせず、間が空いても言葉を待って貰うようお願いしました。
次に3名ずつの部屋に分けて、交流して貰いました。
それぞれの部屋では、「42 Tokyo に入ったきっかけ」と、「卒業したら何をしたいか」という
2つのテーマについて話して貰いました。

── 反響はどうでしたか?

公楽:そこで生まれた関係が、いろんな形で続いているみたいで、嬉しいです。
起業したい人同士で意気投合して、実際に動き出したというケースもお聞きしました。

── それは凄いですね! じゃあ、意図した通りの成功というか、期待以上というか。

公楽:そうですね。
あと、42 Tokyo の学生は、普段から相互レビューをするおかげで、知らない人と話すのが割と上手だと思うんです。
今回はそれを利用したというか、いつもならプログラムのことばかり話しているところを、人生観やキャリアという話題に向かせた感じですね。

── そもそも、どうしてこのイベントを思いついたんですか?

公楽:根本には、オンライン環境でのコミュニケーションの難しさを、どうにか改善したいという思いがありました。
自分は校舎でピシン(= 入学試験)を受けましたが、その後の入学時には、コロナウイルスの影響で、42 Tokyo の体制がオンラインに切り替わっていて。
本当はピシンの時みたいに、みんなとワイワイやりたいっていう気持ちだったけど、しょうがないよな、と。
学習カリキュラムは申し分なかったのもあって、一人で課題を進めていました。

入学から半年くらい経って、初のペア課題に取り組むことになったんですけど、それが凄い楽しくって。
毎週ミーティングをしながら取り組む中で、他の人たちとも、もっといっぱい話したいと思ったのが、42 Tokyo 内での交流のニーズに気づいたきっかけでした。

42 Tokyo 生に共通の悩み

── そこからよく、具体的なイベントの開催にまで持っていかれましたね。

公楽:それにはもう一つ、前段階がありました。
もっと色んな人と話すために、普段のレビューの後で「ちょっとこのまま雑談しませんか?」と提案することを思いついたんですよね。
実際にやってみると、みんなほぼ100%快諾してくれて。
それが楽しかったので、もはや雑談目当てみたいな感じで、「レビュー + 雑談」という形を2カ月ほど続けました。
そうする中で気づいたのは、みんな同じ悩みを抱えているっていうことだったんですよね。

── 42 Tokyo 生に共通の悩み。

公楽将来について、誰も答えをもっていなかったんです。

42 Tokyo では、基本的に就職は自分で進めてくださいというスタンスで、かろうじて新卒向けの就活イベントがあるくらい。
42 Tokyo の学生はバックグラウンドが様々ですが、特にキャリアチェンジ組からは、なぜ仕事をやめてまで 42 Tokyo に入ったか、強い思いが伝わってきました。
ですが、どうやって次の仕事につなげていくかという不安を吐き出す場がなく、悶々と学習を続けているようなイメージで、いいところが全然引き出されていないというか。

でも、コーチングの観点から考えると、このもやもやを、人に伝えられるレベルまで整理できたなら、それが武器になるんです。
なので、みんながダイヤの原石に見えてきたんですよね。宝だらけ。

この状況を良い方向に持っていくには、まあ、全員にコーチングを受けて貰うという方法もあるのですが…。
そうしなくても、みんなが自分の思いを話したり、人の話を聞いたりする場を作れたら、お互いのいいところを引き出して、相乗効果を狙えると思ったんです。

── なるほど、そういう思いが、「42 × キャリア」というテーマや、「卒業したら何をしたいか」というトピックにつながっていったんですね。イベントを主催なさるのに、プレッシャーはありませんでしたか?

公楽:やりやすかったですよ。
「こういうのを思いついたんですけど、皆さんどうですか?」というくらいの気持ちでした。
こんな風に自由にやれるのが、42 Tokyo という学校のいいところだと思います。

つながりを作らないまま卒業する訳にはいかない

── それでも、よく、ご自分でイベントを主催なさることに踏ん切りがつきましたね。思いついたアイディアを、そのまま放っておかなかったというか。

公楽:いろんな人のことを知れば知るほど、このままみんなのつながりを作らないままで卒業する訳にはいかないと感じたのが大きかったですね。
みんな、42 Tokyo を出た後に、就職したり、その後も更に転職したりすると思いますが、その中で、42 Tokyo の仲間とは、ずっと繋がっていきたいです。
「今どうしてる?」とか「こういう業界に行きたいんだよね~」とか気軽に相談できる、貴重な関係になると思いますし。
そういう未来の美味しさを考えると、イベントを1つ開催することなんて大したことないと思って始めたかな。

── イベントを主催して、気づいたことはありますか?

公楽:入学後に感じたもどかしさが、今回のイベントにつながった訳なんですけど、このもどかしさは、なかなか言葉にならなかった。
「オンライン難しいよね~」で済ましちゃっていたんですよね。

── その言葉で済ませられちゃう、魔力のようなものがありますもんね。「これは言い訳ではない」、みたいな。

公楽:実際、難しいですよね。
だって、今の世の中は、これまで誰も体験したことがない状況で、世間の大学とかも苦労している訳ですし。

でも、自分がコーチングで学んできているのは、「難しいよね」からそれ以上進めないような問題なんてないっていう考えなんです。
思考停止はしたくないので、「じゃあ、何が足りないんだろう?」っていう中で少しずつ答えが見えてきて、「やっぱりコミュニケーションだよね」という形に行き着きました。
半年前は言葉にならなかった、潜在的なニーズに、ようやく気付いたという感じでしょうか。

みんなで散り散りになっていきたい

── これから、42 Tokyo がどうなっていくと嬉しいですか?

公楽:みんなが自分らしい仕事にありついて、散り散りになっていくことですね。

42 Tokyo では、エムスリー、メルカリ、サイバーエージェント、AWS といった大手への就職が相次いでいて、そういうところに行ける人は行ったらいいと思うんです。
でも、みんながメガテックに就職を目指しても、おもしろくないと思っていて。
それぞれがもっていたバックグラウンドの分野に戻ってもいいし、全然違う世界に行ってもいい。
一人ひとりが、苦労しながらレベルを上げているからこそ、そういう大企業に入る訳ではなくても、生き生きと卒業していってほしいです。

なんて、ただの学生のくせに、他人のことをあれこれ言うのも変なんですけどね(笑)

── 今後取り組みたいことはありますか?

公楽:もう一歩踏み込んで、相互メンタリングができたら良いなと考えています。
就職先や働き方を決める上では、自己分析が重要ですが、一人でやると堂々巡りに陥りがちなんですよね。
ここで 42 Tokyo の相互レビューの仕組みを利用すれば、質問をし合うことで、自己発見を促せると思うんです。
どういう質問だと効果的か、また、誰かが仕切らなくても自動的に回る仕組みにできないか、42 Tokyo の仲間と一緒に模索しているところです。

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公楽さんのお話をお聞きして、どんなイベントも、はじまりは一人のアイディアだという当たり前のことを、肌で学び直したように感じます。

また、問題解決への姿勢は、エンジニアにこそ求められるものであるのに、コロナ禍による交流の過疎化を「これは仕方がない」で済ませてきたことを恥ずかしく思いました。

身近な人の悩みを解決することは、ありふれたことであると同時に、ゴールでもあると思います。

プログラミングに限らず、私たちが自分の能力を磨くのは、誰かを助ける力を高めているのだと、公楽さんの姿を見て再認識し、身が引き締まる思いです。

担当:尾上誠
都内の中高一貫校で英語を教えていました。
プログラミングがずっと楽しいです。
Twitter: monoue1011
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