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映画で観たハッカーに憧れて。高校を中退し、札幌から好きなことに全力で打ち込む10代の肖像

42東京

蔀綾人(シトミアヤト)さんは北海道・札幌からオンラインで学ぶ42東京の学生。入学当時は16歳。好きなこと、自分の好奇心の赴くままに、札幌での生活を謳歌しています。そんな蔀さんが中高一貫教育から一転、なぜ42東京の学生になることを選んだのか。両親の思いやその背景を探りながら、東京に対する思いを話してもらいました。

ハッカーに憧れて、プログラミングに興味を抱く

ー ゲームが好きと聞きましたが、コンピューターとの出会いから聞かせてください。
 
蔀:2017年公開の「ワイルドスピード アイスブレイク(Fast & Furious 8)」という映画の中で、車をハッキングして街中に無人の車を走らせるシーンがあるんですけど、それを観てパソコンに興味を持ちました。
 
ー 確かにあのシーンは面白かったですよね。
 
蔀:それでハッキングを知るためには、パソコンのことを深く知らないといけないので、それからプログラミングについて調べ始めました。1から勉強していけば、そういう面白い世界に触れられるんではないかと思って。それで中学2年生の頃に自作でパソコンを組み立て、そのタイミングで友達から、「せっかくならAPEXやろう!」て言われて、中3で初めてやったゲームが「APEX Legends」でした。それからずっとAPEXにはまっています。
 
ー ガチ勢ですね(笑)。中3まではゲームで遊ばなかったのですか?
 
蔀:僕が小学校の頃は、友達はNintendo 3DSとかで周りは遊んでいましたけど、僕自身は一切家庭用ゲーム機は持っていなかったです。外で遊ぶことが多くて、北海道大学のサークルの人たちと混ざって、パルクールっていうスポーツをやっていました。そういった意味では周りとちょっと違う感じだったかもしれないです。
 
ー それは自分の意思ですか?それとも、ご両親の方針でしょうか?
 
蔀:何度か親にはゲーム機をねだってみたんですが、その時、否定されたわけではなくて「外で遊んだ方が楽しいんじゃない?」と言われて、納得していました。小さい画面の中よりも外の方が広々遊べるとシンプルに思っていました。
 
ー 今やゲームもオープンワールドのものが多いから、広々遊べますね(笑)。
 
蔀:そうですね(笑)、ゲームもコンピューターも、画面の中に無限の世界が広がっていると実際にプレイしてみて感じました。

APEXを教えてくれた同級生と春休みに東京へ旅行に(※撮影の時のみマスクを外しています)

42東京を知ったその日に即行動「僕はこの場所に呼ばれている」

ー 中学生で学校のパソコンにいたずらして注意されたこともあるそうですね。

蔀:放課後、バッチファイルの勉強をしていて、遊びで隠しファイルを学校のパソコンに忍ばせたんです。実害のない、ウィルスもどきですね。そしたら先生がファイルを開けてしまって。生徒指導に連れて行かれてすごく怒られました。

ー それはやっちゃいけないやつでしたね(笑)。中学校から蔀さんは高校へ進学しています。そこからさらに高校を中退するという選択をしました。その意図と経緯を教えていただけますか?

蔀:中高一貫校だったので内部進学で高校に通いました。ある日父が、42東京について教えてくれたんです。「こんなプログラミングスクールがあるぞ」と言われて、即決でした。
その日のうちにウェブテストを受けて、合格通知をもらい、Piscine(ピシン)に進めることになったので、これは行くしかないと思い、高校は辞めることにしました。

ー お父さんに42東京を教えてもらったとのことですが、蔀さんがプログラミングに興味があることをお父さんも知っていたんですね。

蔀:父もプログラミングが出来るんです。居間でRaspberry Pi(ラズベリーパイ)というカードサイズのコンピューターでLinux(リナックス)を使って一緒に遊んだりしていました。

ー 学校に不満があったわけではなく、42東京へ行く魅力が上回ったわけですね。ご両親はどんな反応でしたか?

蔀:基本的には自分のことを尊重してくれる両親なので、応援してくれました。パルクールを始めるときも、パルクールについて調べてくれたり、いつでもまず、僕がやりたいことを理解しようとしてくれる両親なんです。42東京に関しても、42東京のことを一緒に調べてくれて、42東京を理解した上で「頑張って」と背中を押してくれたので、すごく嬉しかったです。

東京タワーをバックに(※撮影の時のみマスクを外しています)

Piscineで得たかけがえのない刺激と経験

ー 実際Piscine(ピシン)を受けるに当たって自信はありましたか?

蔀:正直言って半々でした。そこまで僕自身、パソコンに詳しいわけではなかったので不安はありました。

ー Piscine(ピシン)では経歴や年齢もさまざまな人たちが集まり、協力して課題に取り組むわけですが、その経験は蔀さんにとってどんなものでしたか?

蔀:一言で言うと楽しかったですね。パソコンの知識が豊富な人や、全くの未経験の人もいたり、大学生や社会人の方、本当に色々な人がいるなかで、一つの目標に向かって協力していくというのはすごく面白い経験でした。

ー まさしくAPEXのチーム戦のような。普段だと接点のない人とミッションに挑むというのは貴重な経験だと思います。その中で仲良くなった人はいますか?

蔀:ずっと一緒に課題をやってた大学生の人たちがいまして、その人たちの存在は大きかったです。「課題ここまでやったらAPEXやろうか?」なんて誘ってくれたり。課題も遊びも一緒に過ごせて充実した時間でした。

ー 仲良かった大学生もみんな合格しましたか?聞くか迷ったんですけど(笑)

蔀:はい、みんな一緒に入学しました。今でも仲良くしています。

Piscineからずっと仲の良い大学生とも対面で(※撮影の時のみマスクを外しています)

「東京自体への憧れというより、会いたい人がそこにいる」

ー 蔀さんは現在札幌在住ということで、リモートで42東京に参加しています。蔀さんから見て東京はどのように映っていますか?
 
蔀:北海道では、何をするにしても東京ほどコミュニティが活発ではないので、自分の興味を持ったことでも、必ずしも周りにそのコミュニティがあるとは限りません。例えばオフラインのITセキュリティの講習会は、札幌にはなかったりします。
ただ42東京は、インターネットさえあればどこでも学習が進められるし、一緒に学んでいる学生とは、ボイスチャットでいつでも話ができます。
学ぶという意味では、「どこにいるのか」というのはあまり重要ではなくなるのかな、と思います。

ー オンラインだとどこにいても変わりがないということですね。

蔀:はい。なので東京は、憧れとかではなく、42東京で繋がっている人たちなど、「会いたい人がいる場所」ですね。

ー では次に、実際42東京に入ってみて、高校と違う部分はどこだと思いますか?

蔀:高校は僕からすると、与えられたものをやっておけば全て満点なんですよ。でも42東京では、どこまで深く学ぶか、全て自分で決めることができるというのは大きな違いです。課題を解くだけなのか、さらに追いかけて、興味ある分野を深堀りするのか、自由度の高さが魅力だと思います。

ー そんな中、4月からは定時制の高校に入学、2回目の高校生活を送るそうですね。その理由を教えてください。
 
蔀:チームラボのオンライン求人に応募して、オンライン試験には合格しました。ですが面接に進むには高卒以上の資格が必要ということでした。海外では中卒でも技術や知識、教養があれば採用してくれる企業はあります。ですが、日本の大きなIT企業の場合は、まだ高卒の資格が必要ということを認識しました。その経験から高校は出ておいて損はないかなと思い直して、あらためて高校生になろうと思ったんです。

普段はオンラインで繋がっている

全てが学び。「僕は特別じゃない」努力したからこその今

ー 興味があるIT分野としては大規模セキュリティの保守だそうですね。これはなぜでしょうか?

蔀:もともとはハッキングに興味があってプログラミングを学び始めたので、逆説的にセキュリティ関連に興味があります。

ー 蔀さんが将来職業として就きたい、こんな風になりたい理想像はありますか?

蔀:職業の名前で言うとセキュリティエンジニアなんですが、大多数のセキュリティエンジニアのやることというのは、もともとあるツールを使って、攻撃された箇所を修復する、といったことなんですね。僕は、悪いハッカーが行うクラッキングのような技術や知識を理解し、身につけた上で、対策や破られないシステムを構築するために活かしたいと思っています。それがいわゆるTLPT(Threat-Led Penetration Testing)、通称ペンテスと呼ばれている分野のものです。

ー 手口がわかるから防げるってことですね。

蔀:Googleのような大規模ネットワークで、そういった広義のコンピューターセキュリティに携わりたいなと思っています。

ー 蔀さんが札幌という環境の中で培ったことはなんでしょう。

蔀:昔から、僕の考え方のひとつなんですけど、身の回りで起こること全てが学びになると考えています。札幌だから、という訳ではないですが例えば幼い頃から中学までやっていた水泳は、忍耐力やスタミナがついたり、キツいけどそれに向かってクリアする力は身につけられたと思っています。

ー では、42東京で培ったことは?

蔀:努力ですね。Piscineを受けると、全国のすごい人たちをたくさん目の当たりにします。才能や技術のある人たちとは違い、僕は特別ではありません。だけどPiscineで努力しました。どこの場所にいるとか、歳がいくつかとかは関係ありません。42東京は自分の努力次第で、どんな人でもチャンスを得ることができるし、自分のスキルを伸ばしていくことができる。自分が勉強したかったら、どこまでも深く潜っていける場所なんです。

蔀 綾人(シトミ アヤト)
北海道・札幌生まれ。17歳。中学2年生の頃、観た映画に登場するしたハッカーを見たことがきっかけに、プログラミングに興味を持つ。2021年高校2年生の夏、8月Pisicineに合格、中高一貫高の学校を中退し、同年10月42東京に入学。
2022年4月から定時制の高校に編入することを決意し、二度目の高校入学。個人事業主として業務委託の受託も始め、3足の草鞋を履く生活をしている。
目標はファーストサークルを突破し42パリへ行くことと、Google社に入ること。
Twitter :https://twitter.com/AyatoShitomi

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取材・執筆:望月智久

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フランス発のエンジニア養成機関・42 Tokyo(フォーティーツー)公式noteです。当校の取り組みや学生の様子を紹介、入学試験 Piscineの体験談をまとめています。